芝草はほとんどが「イネ科」の植物です。 イネ科植物には地面を這うように育つもの(ほふく型)や根元から束のように育つもの(そう生型)が多く、刈込みや踏圧によく耐え再生力も大きいため、地面を覆うのにうってつけなのです。この特性は古くから知られ、平安時代の庭園にも芝生があったというのですから驚きです。一言で「芝草」といっても、いろいろな種類があります。 大きく「日本芝」と「西洋芝」に分けられ、さらに生育適温から「暖地型芝草(夏芝)」と「寒地型芝草(冬芝)」に分けられます。 夏芝は暑さに強いですが冬になると地上部が枯れてしまいます。日本芝には夏芝しかないので、その芝生は冬には茶色くなってしまいます。 冬芝は寒さに強く1年中緑色ですが、暑さには強くないので夏に枯れてしまうことがあります。 陸上競技場のメイングランドは、夏芝と冬芝がうまくミックスされてできています。だから、1年じゅう緑色の芝生を保つことができるのです。
公園内に登場する芝草の種類をご紹介します。
【メイングランド】西洋芝
- バミューダグラス(リビエラ種)
夏芝。永年草。擦り切れに強く、夏期の成長が旺盛。 - バミューダグラス(ティフトン)
夏芝。栄養繁殖で増える。擦り切れに強く、成長が早い。 - ケンタッキーブルーグラス
冬芝。濃い目の緑色。初期成長は遅いが、生存年限が長い。 - トールフェスク
冬芝。そう生で葉幅が広め。高温に比較的耐え土壌をあまり選ばないので、法面などにも使われる。
・コウライシバ 日本芝。踏圧に強く、成長が緩慢なので公園用としてよく利用される
【補助競技場、広場】日本芝
- コウライシバ
日本芝。踏圧に強く、成長が緩慢なので公園用としてよく利用される