アキニレ(ニレ科 ニレ属)
秋楡 Ulmus parvifolia
展示館前の広場に1本植えられている、落葉高木です。葉は互生しています。
本州の中部地方以西、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国、台湾の山野の荒地、川岸などの明るいところに広く分布していますが、富山県内での自然植生の記録はありません。
富山でニレというと、ハルニレです。春に花が咲くのでハルニレです。葉も大きいです。
このアキニレは、はい、秋に花が咲くのでアキニレですね。9月ころに花が咲きますよ。
ニレ属は、葉の形と、翼果の先っぽ、で同定するのが分かりやすくいので覚えておけばよいでしょう。
アキニレ・・・葉は小さく3、4cmが普通。翼果の先は鉤のようになる。
ハルニレ・・・葉は大きく、8〜10cmが普通。翼果の先は鉤のようになり両方の鉤が合わさったところで穴がある。
オヒョウ・・・葉は大きく、しばしば先が3〜5突裂する。翼果の先に花柱が突出している。
このように翼果を持つものには一つの特徴があります。
それは、何でしょう。そうです。明るいところが好きないわゆる陽樹なのです。
何故かって?羽を使って明るいところを求めていくのですよ。
この3種も明るいところで多く見られますが、必ずしも明るいところだけというわけでもないのです。
ちょっと暗くとも芽吹いているものも見られるので、やや陽樹というところでしょう。
2004年9月11日 葉と花の様子。
2004年5月8日 葉の様子
2004年5月8日 幹の様子。樹皮が剥がれるのが良く分かります。