ヒメヤシャブシ(カバノキ科ハンノキ属)

水生庭園の奥の方で見られる落葉小高木です。葉は互生しています。
北海道、本州、四国の痩せた土地や崩壊斜面に分布しています。

葉の側脈が目立つ木で、クマシデとよく似ています。
花や果があれば一目瞭然ですが、葉の質などからも分かります。
どうしても分からなくなったら、私は鋸歯の様子でみることにしています。クマシデは鋸歯が粗いので。
もう一つは、冬芽です。ヒメヤシャブシの冬芽の芽鱗は暗赤褐色で3〜4個です。クマシデの芽鱗は緑褐色で14〜16個です。

花は3〜5月。葉が開くのと同時に開花します。
芽の順序は、雄、雌、葉で、ヤシャブシと同じです。
オオバヤシャブシは、葉、雌、雄の順となっています。

この果穂は成熟するとともに徐々に垂れ下がります。
枝を見て昨年の果穂が垂れ下がっていると、「ああ、ヒメヤシャブシだな」と分かります。
また、この果はタンニンをよく含み、黒色の原料などに使っていたようです。


2004年6月20日  この果穂は立ち上がっていますが、徐々に垂れ下がっていくのです。



2004年11月20日 冬芽の様子。