ホツツジ(ツツジ科 ホツツジ属)別名:マツノキハダ、ヤマワラ、ヤマボウキ
穂躑躅 Elliottia paniculata
散策路のあちこちで見られる落葉低木です。葉は互生します。
北海道南部、本州、四国、九州の山地の林縁などに分布しています。
円錐形の花序が良く目立つので穂ツツジです。
花柱が「にょきっ」と前に突き出ているのですぐに分かります。
花は8月から9月に咲き、花は3裂し、クルクルと反り返っています。
花冠が全裂しているように見えますね。
また、雄しべは6個、子房も3室で、ツツジ科では珍しい3数性です。
単子葉植物では3数性が基本ですが、その遺伝子がポツンと現れたのでしょうか?
(因みにクスノキ科など、単子葉植物が分化する前の基底的被子植物でも3数性はあります)
富山では標高1,500mぐらいでミヤマホツツジに入れ替わりますが、
花柱が象の鼻のようにぐいっと上に曲がっているのを見て、「ああ、ミヤマになったか」と自分の登った高さを確かめたりします。
弥陀ヶ原道路付近ではホツツジとミヤマホツツジの両方が見られます。下からホツツジが上がってきているのでしょうか。
枝は、ホツツジには稜があり若い枝は赤褐色をしています。
他方、ミヤマホツツジの枝には稜がありませんので花のないときの区別点として使えます。
2021年8月19日 長い1個の雌しべ、雄しべ6個、3裂する花が見えます。
2004年8月8日 花の様子
2004年9月18日 果実の様子 子房が3室で熟すと3裂開します
2004年4月21日 葉の様子。あまり特徴のない葉です。
2004年4月21日 枝の様子。稜がはっきりと分かります。
2020年7圧16日 つぼみ