コマユミ(ニシキギ科 ニシキギ属)
小檀 Euonymus alatus var. alatus f. striatus

散策路のあちこちで見られる落葉低木です。葉は対生しています。
北海道、本州、四国、九州、サハリン、朝鮮、中国東北部などの林中、林縁に分布しています。

この木は、皆さんもお庭でおなじみのニシキギと同じ「種」です。あの小枝に薄い板状の翼がついてる木のことです。
学名上はニシキギが母種でコマユミがその品種とされています。
この枝の翼は実際にはほとんど意味を持たないようなのです。力学的には枝を強くするには中途半端なのだそうです。
発生学的にはコマユミが母種で、このうち翼が発達するものを園芸的に選抜していったのがニシキギと呼ばれ、ニシキギの方が身近にあったため学名が先についてしまったと考えていますが、どうでしょうか。

花は5、6月に咲きますが、ごく地味で見過ごしてしまいそうです。
むしろ小さいながらも果実の時期にその存在に気が付くことが多いのです。
また、秋には紅葉もきれいです。


コマユミは落葉樹なのですが、一部常緑型がみられます。



2003年5月18日 花の様子。花は4数性で花盤が発達しています。



2005年11月20日 果実が裂開し、橙色の仮種皮に包まれた種子が出てきます。