ムラサキコウキクサ (サトイモ科 コウキクサ属)
冬期確認の結果、コウキクサからムラサキコウキクサに再同定しました。
紫小浮草 Lemna japonica

水生庭園の水面で見られる1年草です。
日本全土の水田や池に普通に分布しています。

写真で小さな緑の葉っぱのようなものがコウキクサです。
大きさは3mm〜5mm程度で正円に近く、根端は丸いです。
根端が尖るアオウキクサとは違い、先端に鞘がついたようになって丸くなっています。

2022年3月少し遅かったのですが、確認したところ、やや紫がかっており、アントシアニンの形成を確認できたことから、
別種のムラサキコウキクサに再同定いたしました。

この葉っぱのようなものは実は葉ではなく、葉状体と呼ばれる茎と葉が形を変えたものなのだそうです。
この葉状体が3個程度つながって下に1本の根をだして浮いています。

花は8〜10月。よく開花しますが、小さくて見たことがありません。
これは、ウキクサとは違って、葉状体で冬を越し、赤っぽくなります。
また、ムラサキコウキクサ、コウキクサは冬も葉状体で残り、コウキクサはしっかりと緑色です。



2004年7月10日 葉状体の様子  小さい方がムラサキコウキクサで、大きいのがウキクサです。