クロモジ (クスノキ科 クロモジ属)
黒文字 Lindera umbellata


散策路のあちらこちらで多く見られる落葉低木です。。
北海道の母種のクロモジは主に太平洋側に分布するのに対し、
オオバクロモジが渡島半島、本州(東北以南の日本海側)に分布しているとされています。

クロモジより葉がやや大ぶりなので、大葉クロモジとする人もいらっしゃいます。
個体差もあるのですが、ねいの里のものは、どちらかというとクロモジで良いようにおもいます。
富山県ではブナ帯のものはオオバクロモジ、里山のもんはクロモジとし、中間型もあるという
考え方でおります。

また、樹皮に黒い斑点が文字のように見えるというので、黒文字です。
この枝を切って、茶席などで使われる高級爪楊枝にしますね。アオモジなどもそうです。

花は4月。葉の展開とほぼ時を同じくして、花弁とガクの区別がない黄色い花を咲かせます。
内花被・外花被同質の植物です。シキミ、モクレンの仲間もそうですが、これは単子葉植物に良く見られる特徴の一つです。
最近のDNAによる分類では、これらは原始的被子植物群(これらは単系統ではないようです)とされ、
進化の系統樹では単子葉植物が分かれる前の植物群と位置付けられているようです。

2020年4月16日 雌花

2020年4月9日 雄花


2016年7月10日



2003年9月15日 やじろべえのような芽(花芽と葉芽)です。

2004年4月3日 花と葉が同時に展開しています。



2004年11月20日 花芽の柄には毛が密生しています。