マルバアオダモ(モクセイ科 トネリコ属)
丸葉青だも Fraxinus sieboldiana
尾根など日当たりの良い散策路で見られる、落葉高木です。葉は奇数羽状複葉の対生です。
北海道から九州、朝鮮半島の日当たりの良い山地・丘陵地・平地に分布しています。
雌雄異株ですが、雌株は両性花を咲かせます。でも自家不和合性です。
花は4月〜5月。白く4全裂した花がたくさんついた円錐花序となります。
果実は翼果で、長さ2〜3cm程度の倒披針形です。カエデ科の翼果は2つ対になっていますが、これは1つだけです。
アオダモ、アラゲアオダモと似ていますので区別点を整理しておきます。
マルバアオダモ | アオダモ (アラゲアオダモの品種) |
アラゲアオダモ | |
葉 | 葉の鋸歯は低いか無い 葉の裏には主脈に白い毛 |
鋸歯はやや粗い 脈に沿ってわずかな毛 |
同左 脈に沿って褐色の毛 |
若い枝 | 腺毛あり | 粗い白い毛 | 白い毛が散見か無毛 |
雌しべ | 柱頭は赤っぽい 子房は黒っぽい |
柱頭は白っぽい 子房は淡緑色 |
同左 |
2005年5月1日 両性花の様子。柱頭がやや赤っぽく、子房は黒っぽいのが分かります。
2005年5月1日 葉の裏の様子 脈にそって白い毛が多く見られます。
2005年5月1日 若い枝の様子 腺毛がびっしりと見られます
2004年4月29日 雄花と葉の様子。鋸歯はほとんどありません。
2004年4月29日 雄花のアップ 黄色い葯から花粉が出ると黒くなります。
2005年6月4日 若い翼果の様子
2005年12月12日 翼果の様子
割って匂いをかいで見るととってもいい香り(レモンのような)でした。