サザンカ(ツバキ科 ツバキ属)
山茶花 Camelia sasanqua


展示館前に植えられている常緑高木です。葉は互生します。
山口県、四国、九州沖縄の林内に分布していますが、これは園芸品の植栽です。

サザンカ、サザンカ咲いた道。焚き火だ、焚き火だ 落葉焚き。
この花を見ると、この歌を思い出します。ああ、もう冬なんだなって。

ところで、この花を見ると思い出すことがもう1つあります。
ツバキとサザンカの違いはどこ?っていう話です。
違いの1つに、花びらがバラバラに落ちるのがサザンカで、くっついたまポトリ落ちるのがツバキという話です。

私が中学生のころ、双子葉植物を合弁花類、離弁花類の2つに分類する、エングラーの分類を教わりました。
そして、さらに大きくなって2つの違いの話を聞いたとき、「えっ、どうして?」と思ったことを思い出すのです。
同じ属の中で、どうして合弁花と離弁花があるのだろうって思いませんでしたか。

その後、ずい分経って、ベッシー、クロンキストなどの分類学説、そしてそもそも分類とは何なのか、
さらには今は遺伝子からの分類のAPGVでは、このような分類はされていません。
あまり細かいことを言うのもなんですから、ここでは、植物はその構造や形態を様々に変化させ、場合によっては繰り返してジグザグに進化してきたこと、そして生物の分類はその進化の道筋を表す分類としてとらえられています。


花は10月〜12月。枝先に白い花を咲かせるのですが、この花はピンク色で園芸品です。


2003年12月13日 花びらは一枚ずつバラバラに落ちていました。

2003年12月13日 本年枝に毛が出ています。これもツバキとの違いですね。