タガネソウ (カヤツリグサ科 スゲ属)
鏨草 Carex siderosticta

日当たりの良い斜面などに見られる、高さ10〜40cmの多年草です。
北海道、本州、四国、九州の山地に分布しています。

いまどきの若い人は「鏨(たがね)」なんてご存知ないでしょうか。
鍛冶屋で使う道具の一つなんですが、私も祖父が使っていたのでようやく知っている程度です。
花茎と別に出ている根生葉の根元が大きくてしっかりとした三角形で「鏨(たがね)」に似ているのでタガネソウになったのです。

花は4月〜5月。葉とは別に出てくる花茎の上の方に雄花群が咲き、雄花が終わった頃に下のほうで雌花群が咲きます。
写真では、雌花の柱頭が3つ淡い紅紫色なのが分かります。




2004年4月3日 タガネソウの根生葉の様子。根元が3角形で「たがね」のようなのです。




2004年4月3日 花茎の様子。上が雄花群、下のほうに雌花群があります。




2004年4月3日 雌花の様子。3柱頭が淡い紅紫色です。