タンナサワフタギ(ハイノキ科 ハイノキ属)
耽羅沢蓋木 Symplocos coreana
尾根の散策路でしばしば見られる落葉高木です。葉は互生します。
本州の関東地方以西、四国、九州、済州島の丘陵〜山地の林縁や林内に分布しています。
花は5月〜6月。円錐花序を出して、白い花を密に咲かせます。
このハイノキ科の花は、雄しべが良く目立つことが特徴ですね。
フトモモ科とともに雄しべの存在感がたっぷりとある科です。
果は秋に黒熟します。サワフタギはルリ色に熟しますので、これを探していたのですが、
葉っぱだけの個体が少しだけある程度です。まだこちらは花も実も見ていません。
ハイノキ科は酸化アルミニウムを多く含み、その木を燃やした灰を草木染め媒染剤に使ったことから「灰の木」の名があり、地方地方で使う種が違っており、その他の染め方の違いもあって、色が微妙に違っていたようです。
下の写真では、シロシタホタルガが葉を食べています。でも木を枯らしてしまうまでには至らないようです。
ちゃんと自分のえさになる木を絶やさないようになっているように思えてなりません。
2003年5月24日 花の様子
2004年10月16日 かなり古くなった果ですが、黒く熟します。
2003年5月24日 シロシタホタルガの幼虫。シロシタは成虫の下の翅(はね)の白い部分が多いのです。
2020年5月14日 シロシタホタルガ幼虫
シロシタホタルガ成虫 2020年7月9日
同日 裏から撮影 下翅も白いので「シロシタ」