ヤマハギ(マメ科 ハギ属)
山萩 Lespedeza bicolor
展示館前の広場などにある落葉低木です。葉は3出複葉で互生しています。
北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国、ウスリーの草地や林に分布しています。
普通、萩と言うとき、ヤマハギ亜属を指して言うようで、その中でも山野で最も普通に見られるのがヤマハギです。
そのためでしょうか。古来から人々に親しまれ、万葉集にも数多く歌われています。
その多さといったら、ウメに次ぐ多さのようです。
ヤマハギは典型的な陽樹で、伐採跡地や崩壊地にまず進出するパイオニツリーなんです。
奈良時代には、都の周辺では広範な森林伐採が行われたようですから、
まさにパイオニアツリーとしてのヤマハギが多かったのかもしれませんネ。
花は7月〜9月。葉腋から総状花序を出し、2つずつ対になった赤紫の花を咲かせます。
花序は基部に付く葉より長く、この点がマルバハギと見た目ですぐに分かる区別点です。
富山の山野ではケハギ(ミヤギノハギの原種)も多く、そちらの花は、旗弁が大きくよく目立ち、
翼弁が小さくて舟弁(竜骨弁)が大きいのが特徴です。
また、ハギ属の豆果は、1つしかないことが特徴です。
2004年7月8日 花の様子
2004年7月8日 葉の様子
2004年10月9日 若い果。中に1つの種子が入っていますが、影でく分かるでしょうか。